建具のしおり

障子のしおり

ご採用いただいた障子が末長くその性能、機能を発揮するよう、お取り扱いいただく上でのご注意点を簡単にまとめました。ぜひお目通しいただきますようお願いします。


障子は、組子に和紙を貼ったもので、外光を穏やかに遮って柔らかな光を室内にとり入れる日本独特のものです。和紙には、適度な断熱性と通気性があります。このため障子は、室内湿度の調節に役立ちます。また和紙の繊維構造は適度に空気を通し、ホコリなどを吸着する効果もあります。


障子紙のたわみ

雨の季節になると、障子紙がたわむことがありますが、これは異常ではありません。天気になり湿度が下がると自然に元に戻ります。


かび発生の防止

長期間留守にされる場合は、必ず閉めた状態でお出かけ下さい。長期間2枚を重ねておきますと、カビ発生の原因になります。


けがの防止

ガラス付き障子のガラスをたたいたり、強い衝撃を与えないで下さい。破損、けがの恐れがあります。


反り、歪みの防止

火気の近くで使用したり、ストーブ等の熱源に近づけないで下さい。火災や反り、歪みの原因になります。


障子はエコロジーそのものです

和紙には紫外線をカットし、ダニ、ホコリ、カビ、アンモニアなどを吸着してくれる機能や「血圧降下作用」があることが分かっていてます。天然木と環境にやさしい和紙を組み合わせた「障子」はエコロジーそのものです。さらに、紙の調湿作用と吸着性をいかし、部屋に浮遊する有害物質を吸着させ、無害にするすばらしいフィルター機能をもつ光触媒障子紙もあります。


一年に一度は貼り替えを

障子紙は通気性に富み、フィルターの役割をしています。そのため、気づかないうちに汚れや日やけします。
紙をいつでも貼り替えることができるのは、障子の長所です。障子紙を貼り替え、部屋だけでなく、気分をリフレッシュしましょう。

1.障子紙のはがし方

1)障子をはずし、ホコリを払って下さい。
2)裏側から障子紙にスポンジなどでたっぷりと水をしみ込ませます。
3)2~3分したら下からゆっくりとはがして下さい。
4)骨組だけになったら、水拭き(汚れがひどい場合は中性洗剤を使用)して、
      陰干しして下さい。

2.障子紙の貼り方

     

1)寝かせて作業します。
2)障子紙を貼った状態にします。
3)障子紙の上端をセロハンテープで仮止めします。
4)糊付けします。
5)ゆっくりところがしながら貼っていきます。
6)定木を糊しろ溝に合わせてよく切れるカッターナイフで
      切り落して下さい新聞紙を下にして作業するとインクで
     障子が汚れると恐れがありますので注意して下さい)。




3.上げ下げ障子のはずし方

立桟のミゾをよく見て下さい。一方側が深くなっています。上げ下げ障子を深い側へ押し込みますと、反対側から外れます。


戸襖のしおり

ご採用いただいた戸襖が末長くその性能、機能を発揮するよう、お取り扱いいただく上でのご注意点を簡単にまとめました。ぜひお目通しいただきますようお願いします。

戸襖は、片面化粧合板またはクロス貼り、片面合板に襖紙貼りという和洋折衷の建具です。リビングなどとの間仕切りは、片面にリビングとおなじ壁紙を貼り、引込み戸にして明け放せるようにすると広い空間を演出できます。

襖紙は環境に優しい素材です

和紙(鳥の子紙)

水分子を吸放出する調湿作用があります。さらにアンモニアなどの低分子化合物を吸着する脱臭性のほか、ホルマリンなどの化学物質も吸着してくれます。

ケナフ襖紙

木材繊維に代わる新しい非木材資源として注目されています。これは地球環境保全、とくに森林保護をめぐる国際世論の高まりがあるためです。

光触媒襖紙

紙の吸湿性を利用した吸着によりホルムアルデヒド・ダイオキシンなどの有害物質を無害化します。世界で最も優れた空気清浄襖紙です。


お取扱いとお願い

戸襖は裏表の表面材の性質、強度の違いや部屋と部屋の温・湿度の違いにより反ることがあります。反りが出た場合、1または2の措置をしてください。

反りが出た場合の措置 1.片引き戸は中柱と反りのもっとも大きい部分(場所)にダンボール紙を2センチ位の厚さにして挟み、矯正して通風をよくし、しばらくそのままにしておきますと直ってきます。

2.引違戸(2枚引戸、4枚引戸)は戸襖を裏返し背中合わせに納め、しばらくそのままにしておきますと直ってきます。

反り、歪みの防止

気の近くで使用したり、ストーブの熱源に近づけないで下さい。火災や戸襖の反り、表面の歪みの原因になります。


3年に一度は貼り替えを

破れていなくても、経年変化で汚れた襖紙、クロスを貼り替えますと、お部屋全体がリフレッシュし、快適性が高まります。スムーズな開閉、永持ちと美しい仕上げ確保のため、取り付け・貼り替え・修理は専門家である建具店・販売業者にご用命下さい。